コマンドを使ってみよう : PowerShell

コマンドを使ってみよう

コマンド?黒背景に白い文字が並ぶ画面だよね。難しそう…。
そう思う方も多いかもしれません。

全てを把握しようとすると難しいかもしれません。
でも、ここのサイトの対象はプログラマではないです。
何より私も慣れてませんし。

いいんです。少し使えれば。
少し使って便利に使いましょう。

Microsoft Windows PowerShell

コマンドといえば「コマンドプロンプト(cmd.exe)」?
いえいえ、ここでは「PowerShell」を扱います。

もう少し正確に書くと「Microsoft Windows PowerShell」です。
Windows 7以降のPCを使っていれば必ず搭載されています。

コマンドプロンプトとPowerShellの違いを書くと長くなるので、ここはシンプルに「PowerShellはコマンドプロンプトの強化版」と思っておきましょう。
(こんなこと書くと怒られそうですが)

ちなみにマイクロソフト社からは、こんな話が出ています。

コマンド プロンプトは PowerShell に置き換えられます[microsoft.com]

コマンドプロンプトが無くなるわけではありませんが、標準で起動するものが変わるということです。

PowerShellを起動してみよう

キーボードでWindowsキーを押して「PowerShell」と打ってみましょう。

味も素っ気もない画面が立ち上がってきました。
これがPowerShellです。

これで何をしよう。

コマンドを入力してみよう

とりあえず「Get-Location」と打ってみてください。

なにやら文字が出てきました。

Path
---
C:¥User¥UserA

これは、コマンドが動いてる今の場所を表しています。
「カレントディレクトリ」といいます。
(このユーザーはUserAという名前です。)
ちなみに「pwd」と打っても同じ結果になります。

つまらん。
…いえいえ、最初のうちはこんなもので。

次に「Get-ChildItem」と打ってみて下さい。

なにやら文字が出てきました。

これが今コマンドが動いている場所のファイル一覧です。

■「場所の一覧が出てくるのはいいけど、コマンドが長い!」

こう思った方は「dir」あるいは「ls」と打って見ましょう。
同じ結果になります。

「dir」はディレクトリ、「ls」はリストと覚えると覚えやすいですね。
「Get-ChildItem」も「子アイテムをゲットだぜ!」と思うと覚えやすいかも。

※「dir」はコマンドプロンプトのコマンド、「ls」はLinuxやmacOSなどUNIX系OSのコマンドです。
こんな風にPowerShellは別のコマンドの名前を持つことができます。

■「横の日付とか時刻とかいらない」

と思った方は、キーボードのを押してGet-ChildItemの後ろに一つ半角スペースを空けて「-name」と打ってみましょう。
全部書くと

Get-ChildItem -name

です(「ls -name」でも同じことです)。

ファイル名だけの一覧が出てきました。

■「だから何」

そうおっしゃらずに、マウスで一覧を選択してみましょう。

そして、Enterを押したあと、そのままExcelにでも貼り付けてみます。

Excelの表へ一覧として貼り付けることができました。

さっきの「Get-ChildItem -name」で表示された一覧は、別の簡単な操作でテキストファイルへ出力することもできます。

方法は、こんな感じ。

Get-ChildItem -name > file.txt

「file.txt」は出力するファイル名なので、何でも構いません。

■「場所は…?」

コマンドを実行する時に保存先を指定する方法はありますが、今はエクスプローラーで下のように辿っていきましょう。

エクスプローラーを起動、上矢印で一番上に上がります。
そして自分のユーザー名のフォルダを開きます(この図の場合は「UserA」)。

さっきコマンドで保存したファイルがあります。

こうして見てみると、コマンドも使えるような気がしてきませんか?

コマンドの可能性

コマンドを使うと、色々な操作の短縮ができます。

たとえばPCの中で見失ったファイルを探す時、エクスプローラーの検索窓から探すこともできますが、コマンドを使うと細かく条件を指定することができます。

ファイル表示の一例でもこんな感じ。

  • 容量の大きい/小さいファイルを表示する
  • 拡張子を指定して探す
  • 一年以上前に作ったファイルを探す
  • 昨日更新したファイルを探す

PowerShellには1000以上のコマンドがあるので、活用すれば様々なことができます。

また「スクリプト」といって、ファイルに操作を書いて保存しておくこともできます。
処理をExcelやWordに渡すこともできます。

少しずつでも使えるようにしていくと、効率も上がるかもしれませんね。